この物語はほぼフィクションです。
登場する人物・団体・名称などはだいたい架空のものであり、
実在のものとはあんまり関係ありません。
目次
最後のチャンス

次で最後にしたいんだ…。



そっか…。



ごめんね…?
でも、辛くて…。



いいよ。
それより、今まで頑張ってくれてありがとう。



…うん。
僕らは2年以上も不妊治療を続けてきました。
最初は、すぐに授かるだろうと安易に考えてましたが、現実はそう簡単には行きませんでした。
ママの年齢も、メンタルももう限界だったみたいです。
赤ちゃんは欲しいです。
でも、ママの方がもっと大切。
だから僕らは、次を最後に、と決断していました。
結果は最後の大仕事のあとに



パーティーが終われば、
いよいよ冬休みだね!



だねー。
今年は年末北海道旅行だしね!
頑張って盛り上げていこうね!



最後に、いい踊り、しないとね!



だねー。
冬休み前、最後の仕事として、教室主催のダンスパーティーが開かれました。
忙しくしていれば、赤ちゃんのことは忘れられるし、ちょうどよかったのかもしれません。
妊娠の結果が分かるのはパーティーの翌日。
最後のチャンス。
そんなドキドキを忘れるように、僕らは一生懸命にお客様のために踊りました。


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